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好きなら好きなだけ遠いよ

ぶつくさと独り言

僕らはただ空を泳いだ

 

 わかったあああああああ、とひなちまばりの叫び声をあげた夜。私は「ブランコ」のMVを視聴していた。握手会で本人にも伝えたのだが、寺田さんがブランコをセンターで踊っている時の熱を孕んだあの目が好きでね、何の気なしに観てたんだ。そうしたらとある箇所に気づいたことで頭がフル回転し始め、もしかしたらこのMVの意味って…と少しわかりかけてきた。今回はその乃木坂46「ブランコ」MVの解釈とも呼べない粗末な推測を披露させていただく。


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設定としては、ドラゴンを追い何かを探し求める冒険の旅といったところか。ドラゴンの解釈は多々あるだろうけれど、私としてはごくごく抽象的な"強大な存在"にとどめておく。そしてそこには選抜という意味合いも含まれる。ただ、ドラゴン=選抜というのは辻褄が合わないのだ。これはミイラ取りがミイラになる話ではない、と私は思う。単に寺田蘭世の選抜入りが近いことを示しているのではない。言うなればアンダーの存在に言及し彼女らを鼓舞しているのではないか。前述した気づいた箇所というのは、RANZEの"Z"の字がドラゴンの尻尾の形状と酷似している点だ。当たり前に既出の情報。逆になぜこれまで見過ごしていたのかが不思議なくらいだ。最初から蘭世がドラゴンであると明らさまに臭わせにきている。他にも一人飛び上がりドラゴンの尻尾を掴むシーン、ドラゴンを追って走っていたはずなのにそこにいたのは列の一番後ろにいた筈の蘭世。もがき苦しみだす彼女の背中には羽根が生えていた。額面通りに受け取れば蘭世(ドラゴン)と取り込まれた仲間達と認識するように誘導されているが、本当にそうなんだろうか。なんだか腑に落ちない。そうだ、これはドラゴンになる話ではなくて、自身がドラゴンであると気づく話なんじゃないか。

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名前のZが尻尾の形状と一致する。そして蘭世がいるのは列の最後尾。蘭世はドラゴンの尻尾なんだ。彼女一人がドラゴンという訳ではなくてドラゴンの一部分なんだと思う。アンダー全体でドラゴンなんだ。蘭世は自分がドラゴンなんだって、大きな力を秘めていると一番最初に気づいたんだと思う。ジャンプして尻尾に触れた瞬間は自らがドラゴンであると気づいたことのメタファーに感じる。そしてドラゴンの影を追いぐるぐると無限回路のように繰り返し走るあのシーン。ドラゴンを追いかけていたはずなのに目の前には蘭世が。終末が発端に帰る円運動。まるで自らの尾を飲み込むウロボロスのようだ。ウロボロスの意味するところは広いが破壊と創造のシンボルでもある。(そういえば以前万理華さんがアンダーに対しての概念をぶっ壊してやると仰っていたことありますね)場面に戻ると、先頭のひなちまは異変を感じ取り皆を制す。徐々に皆が異常な状況に気づき始め、少し距離を置いたまま様子を伺う。肩を押さえ膝を沈めるその背中からは半透明の羽根が認められる。戸惑いながらも心配そうに駆け寄るアンダーメンバー。自分達の後ろをついてくるか弱い存在だと思っていた蘭世が自分達が追い求めているドラゴンだった。そこで気づくんだ。自らもまたドラゴンであると。

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かつてはそうだったのに忘れていたのかもしれない。いや、知っていたのに気づいていないふりをしていたのかもしれない。6月9日の寺田蘭世公式ブログを思い出す。私は彼女の事をあまり知らなくて、過去の発言に対して大した自信だなあなんて思っていた。だけどそうじゃないんだ。
 
初期の頃から
センターに立ちたい
っと言わせてもらっていて
だから、気が強そうとか
言われてきましたが
そういう事ではありません。
 
唯、目標を恥じらいなく言える気持ちだけを持ってるそれだけです。
本当は誰だって心の中で叶えたい目標って持ってると思うんです
でも、それを公言できるかできないかの差です。
こんな風に書いていますが
それは簡単な事ではありません。
別に公言しなくたって良い事です
むしろ、大きな声で言う方が馬鹿だと我ながら思うんです。
 
だって、叶わなかったら
恥ずかしい
なら、言わないほうが楽
普通ならこう考えると思います。
 
でも、私は不器用
スーパー不器用です
 
だから、言います!
言い続けます!
 
気弱くて
極度の心配症だから
流石にもう無理って思う事
逃げ出したいって思った事も正直あります。
 
でも、色々考えた結果
テラダの脳みその中に
「諦めたくない」
「皆に嘘をつきたくない」
どんなに辛くても悩んでもこう言うプラスな単語たちの方が勝ってくるんです
 
人生1回きりだし
寺田蘭世という人間で
乃木坂46と言うグループで活動するって事は
生まれ変わりが本当にあったとしても
どんな奇跡が起きても
絶対に起きない事です。
 
今の瞬間しかないです。
ならば、その中で最高を目指すのは勿論だし
果たさなくてはいけない目標です。
 
彼女は弱いからこそ強いという表現が似合う。周囲の人間が目をつぶり早足に通り過ぎようとする弱さに一人真正面から立ち向かう。その姿は誰よりもカッコよくて、誰よりも強くて、誰よりも美しい。センターに立ちたいと公言してきた。みんな本当はその場所で輝きたいと思っているのに挫折して臆病になって口に出さない。そんなの無理だ叶いっこない選抜に入るのも大変なのにセンターなんてと思っている。でも能力じゃなくて自分の可能性を信じるべきなんだよ。

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ただ一人その目に熱い炎を宿してきた寺田蘭世。彼女の姿に自身がドラゴンであると思い出すアンダーメンバー。空に手を伸ばし追い求めていたものはここにあるんだ。自分の中にある。それぞれがそれぞれの武器(道具)を持つ。はたから見たら役に立たないガラクタかもしれない。だけど、それは確かに彼女達の色であり力であり個性であり爆発力を秘めた最強の武器となる。アンダーは選抜の下部組織じゃない。そう選抜は追うのでもなく戦うのでもなく競い合う存在なんだ。君たちには力がある。君たちには誰とも違う武器がある。君たちは強い。君たちは自信を持て。君たちは諦めてはいけない。君たちは絶望してはいけない。君たちは何でもできる。君たちには輝かしい未来が待っている。このMVから伊藤衆人監督のそんなメッセージを感じた。
 
 冒頭で、青い草原の上に立ち眩しそうに建物の上にいる1期生に笑顔で手を振る2期生。そこにはドラゴンの大きな影が見える。蘭世は一人手を振らず眺めるだけ。彼女は最初からわかっていたんだろうか、自分が、仲間達が、ドラゴンだってことを。ドラゴンに憧れ、追い求めた先にいるのは自分自身だと。ラストシーン、暗雲立ち込める屋上で不敵に微笑み手招きをする寺田蘭世。向こうには大きなドラゴンの姿。これから入ってくる3期生を招き入れているようにも見える。そして、私たちファンを呼び寄せているようにも見える。その背に乗せて空の彼方に連れて行ってくれるのだろうか。都合のいい餌として噛み砕かれるのだろうか。どちらでも構わない。どちらでも幸福だ。
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